東京もいよいよ梅雨入りですね
今週末は根津美術館での青山茶会お家元席のお手伝いにはいりますが、気温が31度になるそうですね。もう初夏というくらい暑い日が続くので、掛物は、熊本藩最期の藩主細川護久公のご息女冝姫様ご幼少の頃(のちに、松江の松平直亮伯爵のご令室)の  ほととぎす33首のうち  
と詞書にある和歌をかけました

ほととぎすは初夏の到来を告げる鳥ですね。

さつつきの 神ならんとて ほととぎす
新たにくる夜の 明くるわびしき

歌はお付きの老女が手を入れたのだろうと思いますが、昔の身分ある女性はご幼少の頃からこうして和歌や字に親しみ教養を高めたのですね


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花は 
虎の尾、升麻、擬宝珠

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茶道は趣味というよりは自分の諸教養を磨く修養の道ですから、和歌や花への理解も深めて頂きたいと思います。

さて、この日は夕方早めにWMさんが来られました。WMさんは前回濃茶を稽古されたので、この日は自在棚薄茶の稽古をご所望されました。
自在棚風炉の点前は、袋戸を開け水指を引き出して茶器茶碗を置きつける処と、最期の柄杓蓋置の飾り残し、そして、替茶器を持ち出して蓋置を下ろして後飾りを完成する処に特色がありますので、薄茶点前の方が棚の特色を面白く感じます。

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その後、守惠さんは自在棚での風炉続き薄の点前の稽古を所望されました。

茶入は朝日焼鹿背肩衝 銘陽光 
茶器は 源氏車蒔絵大棗
茶杓は僕の自作 銘 碧澗
茶碗は酒津焼 銘 渚
水指は黒田国昭作 手ふきガラス 銘 青光

茶入、茶器、茶碗はいずれも先代お家元 有隣斎の箱書があります。

僕は稽古を通じて茶道の美的感覚を磨いていただけるように、日常の稽古でも道具はしっかりした物を使っています。
茶杓は僕の自作ではありますが、24節気にあわせた銘の茶杓を使っています。茶杓には竹の景色や削った時の心情が現れた銘があるわけで、
そうした事を理解するのも稽古の重要な課題だと思います。


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守惠さんは炉と風炉での続き薄の違いを再確認しながらサラサラと進行 されました。
続き薄点前は、濃茶のあとの薄茶をいかにサラサラと進めるかが肝要ですから、そうした事を理解し点前に自然に表せるようになるには相応の茶歴が必要です。守惠さんは実は僕と同じ位茶道歴が長い方です。

棗の仮置きの位置や、濃茶筅を仮置きするための建水、茶巾皿、替茶碗の位置関係など、畳一目半目に気を配らないとサラサラとは進行できません。

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茶道は修養の方策です。
長く続けてこそ意味があります。