12月26日は、両忘会の3つの教室の一つであります日本橋三越クラスで稽古納めをしました。

日本橋三越本店の新館9階にある三越カルチャーサロンには本格的な茶室があります。そこで月1回第四水曜の夜18時〜20時過ぎにクラスを開講しています。
はじめに道名や教授資格をもつスタッフが濃茶か薄茶点前を8畳広間で行いながら、僕が季節に応じた道具の話や、そこから発展する歴史や文化の話をし、皆さんはお菓子とお茶をいただきながら僕の話を聞いています。

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その後、生徒さんは4畳半台目席、8畳広間、もう一つの8畳広間ね3箇所に分かれて、濃茶、薄茶、略盆点前を生徒の方のレベルに合わせて教えています。

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この日は、4畳半台目席には武者小路千家お家元不徹斎宗匠の筆による 本来有一物をかけ、
8畳広間の床には、明治初年に活躍された大徳寺第2代管長 田邊牧宗和尚の筆による
千虚は一実にしかず
をかけました。

本来有一物は

人間は本来迷いや悩むものなんだから、そんなことに悩まないで、稽古に集中しましょう

という意味でかけました。

千虚不如一実は

千回心の浮ついた稽古をしても身に付かないよ。一度の本気の稽古にはかなわない。

という意味で稽古納めにかけました。

花は曙と青文字。
青文字は黒文字の仲間ですが、枝に青みがあります。

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道具の見所や銘の由来なども、もちろん詳しく説明しています。

この日の主茶碗は玉藻焼の黒茶碗。玉藻焼は初代の氏家常平氏が武者小路千家先先代 愈好斎の指導をうけて始まった楽焼で、現在は二代の氏家常美さんになっていますが、一貫して武者小路千家のために作品を作り続けられています。

この黒茶碗は光悦風に丸みのある可愛い造形で幕釉が見事です。武者小路千家の今年の全国大会ぎ長浜で行われる、竹生島で献茶が行われた際に手に入れましたので、お家元に  波兎  と銘をつけて頂きました。能の竹生島の有名な一節

『 緑樹影沈んで 魚木に登る気色あり 
月海上に浮かんでは 兎も波を奔るか 
面白の島の景色や 』

からの銘です。