今年も両忘会の初釜は、三田の水光庵を使って行いました。水光庵は1日1組限定の名店ですので、半年ほど前から1月12日を予約しました。

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今年は御代が改まる年ですので
ご皇室の弥栄を寿ぐテーマにしました
まず、玄関で皆さんをお迎えする軸は
武者小路千家流14代お家元 不徹斎宗匠のお軸。
神光 天地を照らす
16日の宮中御歌会始のお題が光ですから
あ〜宮中御歌会かと、ここで御代替わりを寿ぐテーマであると読み説くことは流石に無理ですが

寄付きには2つの和歌を掛けて
一つは宮中御歌所 初代所長 高崎正風の和歌。
内の御歌会の始に寄国祝とおほせあるによりて
と詞書のある明治23年御歌会始の和歌

もとすえの かわらぬ国は あずさ弓
やしまのほかに あらじとぞ 思う

もう一つは 長岡護美子爵の和歌。
征露軍に行く人をおくりて
と詞書がある明治44年の和歌

千里まで心こそ行けあずさ弓
ひきとしむべき 旅路ならねば

どちらにも邪を祓う梓弓が読みこまれています。

このあたりで、御代替わりのテーマだなと気付いて頂けたと思います。

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本席には11代お家元の一指斎の筆で、
万歳万歳万々歳
御代替わりを寿ぐのに最適ですね

香合は和田桐山の干支のイノシシ
向きを御軸の方に向けて
イノシシが万歳と言っているように。

香合を乗せている紙折敷には、不徹斎お家元の筆で 的々。的々とは絶えることなく伝えてゆくことですから、ここにも御代替わりの寿ぎを。

また、床に置いた本は、僕の家に伝わる源氏物語の44帖目 匂宮 の帖。匂宮は宇治10帖の最初の帖で光源氏の次の世代の様子を書いた帖ですから、これも御代替わり。


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入れた花は、加茂本阿弥と紅白梅。
花入れは不徹斎お家元作、尺八で銘は 国
といいます。
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ゲスト入来に先立ち炭を入れています。

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待合で白湯を出し、花びら餅をだしました。
花びら餅は人形町の日月堂さんに今年も作って頂きました。

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棚は武者小路千家7代の直斎好み
矢筈棚 4本柱の手前客付きの柱がなく、朱色の房が下がる気品ある棚です。水指の蓋を開ける前に房を手なりに上棚にあげて使います。

水指は僕の家伝来の宝尽文古染付
茶入も僕の家伝来の唐津捻貫
仕服は霊芝草花文錦
茶器は 唐松蒔絵大棗 前端春斎
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水光庵の広間に1組8名〜10名で計5組、約50名をお迎えしての初釜でした。朝9時半席〜最終席が終わったのは17時半。待合で白湯と主菓子、本席で濃茶と続き薄茶、そして席を移して点心を5回転ですから流石に腰が痛くなりました。

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続き薄茶点前中です。

濃茶主茶碗は家伝来の古小代。
小代焼は肥後藩藩窯の一つです。
副茶碗に、不徹斎お家元の 波兎 の銘がある玉藻焼の黒茶碗と、随縁斎若宗匠の 暁光 の銘がある
中村道年の赤茶碗を使いました。

武者小路千家では、今年6月に若宗匠のご婚礼がありますので、不徹斎お家元〜随縁斎若宗匠への継承の意味も込めて黒楽赤楽と並べました。

続き薄茶の替え茶碗は朝日豊斎の干支茶碗と
三浦竹軒の猪図茶碗を使いました。

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水光庵主の石田さんは京都吉兆本店で副板長まで務めた方で、表千家流の師範でもある方ですから、懐石もそれはそれは美味しいのです。

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お椀はもちろん白味噌仕立て丸餅のお雑煮。大好評でした。

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疲れましたが楽しい1日でした。

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ariyosit@me.com